Pages

2011/10/14

嗚呼、只々石巻ロックフェス。

同行した友人曰く、「ヒダカトオルさんは晴れ男」だそうで。
それもそうなのだろうが、この日の天気の良さに限っては別なところに理由がある。

「石巻でロックフェスをやらせてください」
その一言が、この日現実となった。

この言葉を口にし、そして行動を起こした男に、その彼を支え様々な困難を乗り越えた人々に、そしてその思いに賛同しここに集結した全ての人に天国からのメッセージ。

「天晴れ!」


フェスはとても和やかなムードで始まるのでした。

実行委員会代表の鈴木大輔氏が開催の挨拶をする頃は、観客はまだまばら...
朝陽が燦々と輝いているとは言え、そこは10月の東北。長袖でも少し肌寒いくらいでありました。

が、秋田からやって来た「黒」が先陣を切って演奏を始めると空気が一変!!そこは熱いライブゾーンへと様変わりし、ここから一気にロックンロールが加速していくのでした!!

▼秋田 LIVE SPOT 2000推薦:黒

▼盛岡 clubCHANGE 推薦:SWANKY DOGS
ISHINOMAKI ROCKFES 2011 03

そして鎮魂というのも、このフェスの大きなテーマです。

横浜の「日本竹ファンクラブ」が制作した竹灯籠を、山形の東北芸術工科大学の学生さん達がアレンジした献花台が、海を臨む丘の上に設けられており、津波で失われた多くの方々へ花を手向け、祈りを捧げることができました。


そもそもが「手作りのロックフェス」なので、そこに流れる空気のアットホームなこと!ほんわかした心持ちになり、誰もが笑顔でゆったりした時間を満喫しておりました。

▼缶バッチ作成のワークショップを楽しむ子供たち。

▼メイク教室も開かれておりました♪

▼イケメンカリスマ美容師さんによるヘアカット!!

フードコートを覗けば、そこには三陸の海の幸が盛りだくさん!!ラーメン屋さんなども出店していて、なにを食べるか迷ってしまうほどでした〜。


正午過ぎには、太陽もちょうど真上からサンファンパークを照らしており、気温もぐんぐん上昇!この秋一番の陽気が被災地を包みます。

ISHINOMAKI ROCKFES 2011 011. SD1 | Flickr - keiichi ebina's Photo

その頃になると、海を見下ろす絶好のロケーションに設けられたシーサイドステージにも、観客がどんどん集まり始めました。


で、ここで登場したのがガガガSPのコザック前田さん!!

数日前から石巻入りし、自らが掻き集めてきた義援金で「お茶飲みスペース」となる集会所を作るというそのパワー!そして、今フェスにもアマチュア枠での出演に自分から応募してきたという、心意気!!

この日もボランティア活動中の湊小学校から駆け付けたという彼の、熱いコザ語りと愉快なMCに笑いと涙が止まりませんでした。まさに「参加型フェス」の石巻ロックフェスを、最も象徴する存在と言えるのではないでしょうか。

他には、Who the BitchとかWho the Bitchとか、それからWho the Bitchなんかがカッコ良かったです!(笑)

▼この3人に完全に骨抜きにされた37歳のオレ...w

日没が近づき、太平洋に日が沈んで..... って!?ここ太平洋なのに!!

会場のサンファンパークは、石巻の港の東側に位置するので、西の空に沈みゆく夕陽を見る事ができるのです。ほんっと最高のロケーションやわー!!


そして、満を持して「晴れ男」の登場です。

ISHINOMAKI ROCKFES 2011 031. SD1 | Flickr - kaiichi ebina's Photo
出番前の大事な時間に楽屋を訪問させて頂いたのですが、終止そのオーラに圧倒されっぱなしで、きちんとお礼を言えなかったのが悔やまれます...。でもきっと、「あんたに礼を言ってもらう為に来たんじゃないよ」って、また怒られちゃうんでしょうけどね(笑)

僕は確信があってお声を掛けたんです。あなたなら来てくれるって。




そして大トリを務めたのが、鈴木代表率いる我らが "under the yaku cedar"!!
もはや言葉なんか必要ありません。ただただ、彼等がスピリットを開放する様を見届けました。

▼under the yaku cedar
ISHINOMAKI ROCKFES 2011 73

小さな少年が身を乗り出して、彼等の演奏に聴き入っていました。未来を感じさせる印象的なシーンです。


そして我が子を遠くから見守る親御さんの後ろ姿。こうして生命は次の世代へと受け継がれて行くのですね。胸が熱くなりました。

▼多分、鈴木代表のご両親....
ISHINOMAKI ROCKFES 2011 78

全ての演奏が終ると、最後まで残っていた観衆が海を臨む献花台の方へと移動を始めました。会場のすぐ横にある洞源院の住職様が、海へ向かってご供養のお経を上げ、参加者皆で合掌。

「天地に轟くロックの音楽は、津波で失われた2万の魂に届いた」とご住職。


鎮魂はここまで、そこからは生き残った者達が、運命によって生かされている者達が、自らの為に歌いました。前に向かって歩き出せるように。海に向かって歩き出せるように。

「海を向いて歩こう」

石巻で産声をあげた魂は、いまだヨチヨチ歩きかもしれませんが、一歩一歩確実に前に向かって歩み始めたのです。石巻ロックフェスは、こうして大合唱で幕を閉じました。

「被災地の為」だとか「復興支援」だとか、僕には正直そんな大袈裟な事はどーでもよくて、「新しい楽しい思い出」を一個作れれば良いんじゃないのか!って... まずは一個、思い出す度にニヤニヤしちゃう思い出を、これから先も生きてゆく人達が心の中に増やせれば良いんじゃないか!って....

そうして前を向く事こそが、亡き御霊への供養となるんじゃないか?て...
僕は出来ましたよ!最高の思い出が!! 

だから最後にもう一度言おう!
ここに集った全ての人々にありがとう!
そして「天晴れ」と!!



 

▼関連する過去の記事
夜の盗賊団: いよいよロックフェス開催当日!雲ひとつなく晴れ渡った石巻の空。
夜の盗賊団: 石巻ロックフェスに超強力な援軍参戦決定!ヒダカトオルさん出演キターー!!
夜の盗賊団: 「海を向いて歩こう」2011.10.9 石巻ロックフェスに集結せよ!!
夜の盗賊団: 【仙台七夕祭り】元鍛冶丁公園での「石巻ロックフェス」開催決定プレイベント!!

No comments:

Post a Comment